著者 コメント
この度はグランプリという輝かしい賞をいただきまして、ありがとうございます。夢のようです。この小説は、いつも頑張っているお母様にうんうんと共感して楽しんでもらいたくて書き始めました。子供のいる人もいない人も楽しんでいただけたら幸いです。執筆をここまで続けてこられたのは、読んでくださった皆様、温かいお言葉をくださった方々のおかげです。本当にありがとうございます。そして審査員の皆様に心から感謝申し上げます。書籍化ということで、小さな子供達が文字だけではなく絵でも表現されることが本当に楽しみです。これからも色々な形で作品を楽しんでいただけたら、これ以上の喜びはありません。ペンシルニア家を、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
編集部 選評
前世で3人の子供と夫を遺し闘病の末に亡くなった主人公が、ファンタジー小説に登場する悪役公爵夫人に転生し、物語の運命に逆行して子供を溺愛していく物語です。親しみやすく読みやすい文章と、子供の成長過程が丁寧に描かれているのが魅力で、編集部一同でグランプリ作品に推薦させていただきました!主人公は前世の記憶を持ったまま転生するのですが、前世で感じた家族への強い愛情や後悔をこの世界での家族に還元していく姿勢が印象的でした。家族に無関心だった夫に真摯に向き合って改心させたり、子育てに対する周囲の意識を変えていったり……主人公の家族や子供に抱く強い愛情が、周囲を良い方向に変えていく、そんな過程がとても素敵です。前世の記憶も相まって息子に一身に愛を注ぐ主人公の姿に涙腺が緩むこと間違いなしです!赤ちゃんの可愛らしい表情やエピソードを優しい視点で捉えており、物語の随所で心が和みました。また家族愛だけでなく、夫との恋愛エピソードも随所に盛り込まれており、作品を通して多幸感に溢れているのも特長の一つです。家族愛を一身に感じられる本作が見事グランプリに輝きました!グランプリ受賞、誠におめでとうございます。