「新入りは騎士団長!」狭倉はざくら朏みかづき先生 インタビュー このたび『新入りは騎士団長!』で「第1回次世代作家文芸賞」ライトノベルス文芸部門大賞を受賞された狭倉朏先生にお話をうかがいました。 ──まずは改めまして、大賞受賞おめでとうございます! そして3月の発売にあたり改稿や刊行についての作業お疲れ様でした。いかがでしたか? ありがとうございます。 賞へ投稿したものを、ほとんどそのまま採用してもらえたので、私の作業量はそこまで多くありませんでした。 書籍を出すのは初めてのことでしたので、色々担当編集さんにお聞きしながら進めました。新鮮な体験ができました。 ──ほとんど手を加えなくとも書籍化できるほど完成度が高かったという点も、大賞受賞の要因かもしれませんね。 ──先生が小説を書き始めたのはいつ頃でしょうか? 一番最初に書いたのは小学生のときです。 ノートに書いていたのをクラスメイトが読んでくれて、「続きが気になる」という言葉をもらえたのが、書く楽しさの原体験になっていると思います。 賞へ応募したりウェブに投稿したりするようになったのは2019年のことで、それまでは一人で書いていました。 ──そんなに前から小説を書かれていたのですね! 読者に楽しんでもらえる、というのは作家の皆様にとって最大のモチベーションの一つだと思いますが、小学生ながら作家として必要な要件を備えていらっしゃったとはさすがです。 ──今回「次世代作家文芸賞」に応募しようと思ったきっかけは何でしょうか? 2019年にウェブ投稿を開始した頃、Twitterアカウントも同時に作成し、プロアマ問わず作家さんたちをフォローしていました。 その方たちの間で「TSUTAYAの一等地で売り出してもらえるのはすごいことだぞ」と「次世代作家文芸賞」が話題になっていたのが、きっかけです。 ──『新入りは騎士団長!』では、友人の方々やネット上の人達からアドバイスをもらいながら制作したと伺いました。物を作るうえで聞くべき意見、聞かなくてもいい意見があるかと思いますが、どのように考えますか? 「何を言うかではなく、誰が言うか」という言葉は、一般的な考えの場ではあまりよくない考え方だと私は思うのですが、作品を作るときは優先しています。 重要なのは「好み」で、実績などはあまり関係ありません。意見をくれる友人知人の「ストライクゾーンが何か」を把握するのが大事だと思っています。 意見をくれた相手は今作っている作品のターゲット層かどうか? を考えるようにしています。 ──確かに、その人の好みによって作品に対する意見や意味も変わってくると思います。「誰が読むのか?」「誰に読んでほしいのか?」を意識した作品づくりをされているのですね。 ──『新入りは騎士団長!』で一番お気に入りのキャラクターと、その理由を教えてください! 皆それぞれ好きなところはあるのですが、強いてひとり上げるならエミリアです。 彼女は当初の構想にはいなかったキャラでした。話を転がすため急遽登場してもらったのですが、こういう予定外のキャラクターは作者が考えていなかったことを色々とやってくれるので、書いていて楽しいです。 ――担当編集もお気に入りだというエミリアですが、当初の構想では存在しなかったとは驚きです! 騎士団長としてのダニエルの仲間や知人には個性的なキャラクターが多いですが、中でもエミリアは特にキャラが立っていましたね。 ──『新入りは騎士団長!』には年齢層も性別も様々なキャラクターが登場しますが、書く上で特に気を使った点や、扱いが難しかったキャラクターはありましたか? とにかくダン(ダニエル)に元気でいてもらうことを意識しながら書いていました。 この作品は主人公が元気なら、どうとでもなる作品だな、と。 様々なキャラクターは、必要にかられて随時登場させているので、あまり意識していなかったですね。言われてみて、そういえばそうだなあ、となりました。 ──仰る通り、物語の全体を通して主人公のダンはずっと前向きでしたね。その点が作品の明るい雰囲気を形作っているのかなと思います。 ──現在、第二回「次世代作家文芸賞」が開催中です。これから応募される方々にメッセージをお願いいたします。 何はともあれ第二回のライトノベルス部門は8万字以上の原稿があれば、応募できるようなので、気軽に挑戦してみてほしいです。(※プロット、あらすじも提出が必要です) 今回受賞に当たって関係各所の方々からお話を聞く機会がありましたが、皆さんこの賞のために、励んでいらっしゃって、自分もがんばらないと、という気持ちになりました。 この賞が今後も盛り上がってくれたら、第一回受賞者として嬉しいです。 ──狭倉先生、貴重なお時間を割いていただき誠にありがとうございました!
「転移に巻き込まれた歌舞伎町のネズミ」谷 明先生 インタビュー このたび『転移に巻き込まれた歌舞伎町のネズミ』で「第1回次世代作家文芸賞」ライトノベルス文芸部門大賞を受賞された谷 明先生にお話をうかがいました。 ──まずは改めまして、大賞受賞おめでとうございます! そして3月の発売にあたり改稿や刊行についての作業お疲れ様でした。いかがでしたか? ありがとうございます。刊行に向けての作業はとても楽しかったです。初めてのことばかりで、ひとつひとつの細かなことにもわくわくしてしまいます。イラストのラフを見たときや校正の入った原稿を見たときなど、これがプロの世界かととても驚きました。 ──確かに、自分が生み出したキャラクターにプロのイラストレーターがキャラデザインを乗せて、様々なイラストが書籍用に出来上がっていくのは大きな喜びですよね。校正原稿をチェックするのも作家の仕事としても醍醐味と言われていますね。 ──小説を書き始めたのはいつ頃でしょうか? 書き始めたのはおそらく高校生の頃だと思います。ただ、どんなものを書いていたかはほとんど覚えていません。自分で書いたものをすぐ忘れてしまう方で、後で読み返して前はこんなことを考えていたのかと驚くことも多いです。大人になって書かなくなった時期もあったり、でも何か思いつくとまた無性に書きたくなったりを繰り返していました。 ──創作は続けることが一番大変だと思います。先生にとって小説は学生時代からずっと人生に寄り添ってくれていたのですね。 ──今回「次世代作家文芸賞」に応募しようと思ったきっかけは何でしょうか? すでに書き終えていた「歌舞伎町のネズミ」の応募先を検討していた時に、「次世代作家文芸賞」を見つけました。興味を惹かれたのはプロットを求められていたことです。全体の構成にかなりこだわりのある物語だったので、そこに注目してもらえるならいいかもしれないと応募を決めました。あとは、TSUTAYAでの一等地展開という点も夢のようでした。 ──しっかりと構成を組み、そしてそこにこだわっていた点も評価されていたということですね。全国に800以上もの店舗を持つ書店での展開で、多くの読者の方の手元に届くことになるのがとても楽しみです。 ──『歌舞伎町のネズミ』では、エンターテイメントを追及することを意識しながら制作したと仰られていましたね。日々の生活や暮らしていく中で、執筆のためにどのような意識や工夫をされていますか? 日々の中ではとにかく散歩をしています。私は歩いているときが一番、妄想が膨らむ気がします。いいアイデアが出るのも大抵歩いている時です。上手く妄想に没頭できるときなんかは、つい何時間でも歩いてしまいます。パソコンの前で文章を考えている時間より、歩いている時間の方がずっと好きですね。ただ、暑いのは苦手なので夏は全くアイデアが出ないです。 ──気分転換や運動にもなりますし良いですね…!いろいろな情景を見る中で、構想という名の妄想が捗るんですね。今回の作品も歌舞伎町を散策されている際に思い付いた話題なのでしょうか…。 ──『歌舞伎町のネズミ』で一番お気に入りのキャラクターと、その理由を教えてください! カブキです。横暴で口が悪くて、でもなぜか筋が通っている。カブキに関しては台詞に困るということがなかった気がします。愛着深い言動がとても多いです。 ──本当にいいキャラクターですよね。リアリストでもありロマンチストでもあり…二面性に魅力を感じます。ネタバレになってしまうので多くは語れませんが、ものすごく家族想いで、立ち振る舞いも憎み切れないキャラクターですね。 ──現在、第二回「次世代作家文芸賞」が開催中です。これから応募される方々にメッセージをお願いいたします。 私は今までに数多くの落選を経験してきました。それでも小説を書き続けていたのは、本当に面白いものを書いているという自信があったからだと思います。今回、私はその自分の信じる面白さを評価してくれる賞に出会えました。「次世代作家文芸賞」への応募が皆さんにとってもそういう格別な出会いとなればいいと願っています。 ──谷先生、お忙しい中インタビューさせていただきありがとうございました!貴重なお話をしてくださり感謝いたします。
「新入りは騎士団長!」書店員 インタビュー 宮脇書店 境港店 林 雅子様 主人公のダンが最高ですね。 見習いに戻りたいとか、よし料理任せとけ!で大雑把・笑 飄々としていても、どこかぬけてるのが好かれる要因なのかなと。 面白かったです。続編も出たらうれしいですね。 オリオン書房 ノルテ店 西室 浩之様 王道なファンタジー作品。こういうのがいいんだ…!最初から最後まで面白さが止まらない。 そしてキャラクターたちが非常に魅力的。歴戦の騎士団長とお姫様のコンビ、今後の関係性気になります!だけど副官のアリア推し。
「転移に巻き込まれた歌舞伎町のネズミ」書店員 インタビュー オリオン書房 ノルテ店 西室 浩之様 人間のナガノとネズミのカブキが異世界に行ってから息もつかせぬ怒涛の展開、ここまで予想を裏切られたことなかったと思う。 最後の最後まで目が離せないとんでも作品。様々な登場人物たちが繰り広げる異世界騒動、正直人をめちゃくちゃ選ぶと思いますがこの作品の体験はなかなか味わえないと思います。 TSUTAYAサンリブ宗像店 渡部 知華様 何がネタバレになってしまうかわからないので、詳しく書けないのがもどかしいのですが…衝撃が止まりません!!驚きの展開が次から次にやってきて、頭が追い付く前に物語がものすごいスピードで進んでいく…! 途中、何度も置いてきぼりをくらいそうで着いていくのに必死でした。 でも不思議。ラストは今までの「えっ!?」が全て繋がってゆく!!